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2012年12月24日月曜日

2012年に使った手帳

たまにこのサイトを開くと、あー年明けになんか下らないこと書いてそのまま月日が過ぎ去っているなぁと思っていたのですが、もう年の瀬なので限界ですし、ここ最近気になっていることやアウトプットしたいこともありますので、年末なので少し書こうと思っています。

サラリーマン風情にとって、手帳というのは非常に大事なもので、毎年11月ぐらいになるとLOFTやハンズの手帳コーナーでどれにするか小一時間悩んだりするのが恒例行事だったのですが、2012年はモレスキンの手帳を使ってみました。モレスキンの手帳にも色々ありますが、私が使ったのは見開きで一週間とノートになったソフトカバータイプのもので、2011年までつかっていたほかの手帳のデザインを踏襲したものとしました。


サイズ的には少し小さめですが、ポケットにも入るサイズなので非常に使い勝手は良かったです。あまり手書きでメモを取らない方なので、スペースもスケジュールとちょっとした備忘録が書き込めれば充分でした。ゴムで留めておくのも良かったです。ただ外見が地味なので、Appleのステッカーを貼っていました。あと、ペンを挟むスペースがどこにもないのが玉に瑕。ただ、全体的には飽きのこないデザインや使い勝手も含めてスタンダードになりそうな一品です。


結局2013年も同様にタイプの手帳にすることに。ただ、上に書いたデザイン的な不満を解消するために、専用カバーの導入を検討中です。



2012年1月4日水曜日

2012年 個人的展望

あけましておめでとうございます。
毎年、前のblogで年頭に3つの目標を立てていましたが、なんだか目標ではない年なんかもあったので、そういう形式はやめて今年は仕事始めの今日にここで色々な展望を書いてみたいと思います。とりあえず慣れない年始の挨拶回りなんかで神経使っていて早く寝たいので頑張って簡潔に要点だけ書きます。

  • クラウド一般化

既に昨年の段階で語り尽くされていたことかもしれませんが、クラウドというバズワードも一般化してきて実態も伴ってきました。特にamazonは既にPaaS事業者と言ってもいいくらいの姿勢で地位を確固たるものにしようとしているように感じます。ただ、昨年は石狩クラウドのさくらインターネットがビジネスをスタートしたので、国産クラウドも頑張ってほしいところです。
私は、所謂SaaS事業社と分類される企業に勤めているのですが、これからは我々のようなSaaS(ASP)事業社も、他社の展開するIaaS基盤を利用してビジネスを成立させていく方向にシフトチェンジすべきだと思っています。なので、我々もクラウド利用者となり、階層構造が多重になっていくのではないかと思っています。目指すところは、一般消費者に近い階層に近づくに従って、「システムを利用している」という感覚を無くしていくことだと思っています。これからはITツールがそこにあって当たり前のものになっていく時代であり、そのプラットフォームがクラウドになっていくのだと思います。とは言いつつも、我々の展開しているようなエンタープライズアプリケーションは、もう少し時間が必要かなとも思っています。理由は後述します。
クラウド一般化に必要なセキュリティやらの要素についての記述はここでは控えます。

  • エンタープライズアプリケーション岐路

一般消費者が日頃目にするツール、例えばSNSなんていうのは、ある程度成熟してきていると感じています。それは、使い勝手とか、ユーザーインターフェースからそのデータが格納される部分までのアーキテクチャ全体を含めてです。
しかしながら、エンタープライズアプリケーションは、これから岐路に立たされ、それについていけないパッケージなんかは淘汰されていくと思っています。詳しくはここで高井さんは書かれているので、もう何も書く必要がないのですが、要するにそういうことです。割愛しすぎ?まあ、私も高井さんの書いているのを見てハッとしてグッとした類なんで、要するに基幹系のシステムを長いことやってる会社は特にUIのところ、頑張れよってことです。これはうちの会社も含めて。なんか最近はUXとか言うらしいですが、私はあくまで「UI」です。これが前述したエンタープライズアプリケーションがまだ「システム」の枠を超えられないと思っている所以です。

  • エンジニアの多様化

昨年はamazonの玉川さんとか大谷さんと直接話をできたり、色々な著名エンジニアの方々の講演なんかも拝聴できました。その中で感じたのが、デキる方々は自らの仕事に一切セクショナリズムを持ち込まないということでした。それ、私のやることじゃない、とか、それはあの人の仕事とか、そういう発想が皆無です。とにかくできることはもちろんできないこともなんでもやってしまおう、どんな知識でも貪欲に吸収し続けてやろうっていうエネルギーに満ちていた気がしました。大谷さんなんかは、もともとソフトウェアエンジニアでしたのよね?なんで今amazonでインフラ売ってんのか若干理解に苦しみましたが、面白くて世の中のためになるからそういう場所に人が集まるんだと思います。そういう人たちにとって、プログラム言語がなんだとか、データベースはなんだとか、そんなこと意に介さないんでしょう(いいものは適材適所という意味で)。そして、こういうキーマンたちが業界を引っ張っていくことは間違いなく、私を含めた我々のような零細企業のメンバーも見習うべきだろうと思っています。


2011年は個人的にはどん底を這いつくばった一年でした。このblogもその産物です。2012年は少し上に行きたいもんですね。

2011年10月30日日曜日

Japan IT Week 2011 秋

10/26にJapan IT Week 2011 秋に行ってきましたので、全体的な俯瞰ということで記しておこうと思います。

今回も目的はクラウド コンピューティングEXPOだったわけですが、前回に比べて展示会は大幅に縮小傾向でした。今回会場自体が3分の1ぐらいになっていたように感じたのですが、この出展比率をどうやって事前に予測していたのかっていうのは知りたいですね。全体として言えるのが春はこぞって出展していたIaaS事業者がほとんど出ていなかった。amazonとかniftyなんか前回(春)は気合入ってたのに、ブースすらなかった。。。これが何を意味するのかはちょっと現時点ではよくわかっていません。誰か教えてほしいです。いずれにしろクラウドの熱狂も冷めて、実際に業務に適用する際にどうやっていくのかっていうのを冷静に見る段階に入ってきたのかもしれないですね。これからクラウド(IaaS)が本格的に業務利用されるってことだと、個人的には前向きに捉えて歓迎しています。

さて、次。

今回は展示場の規模感もあり、ちょっとスマートフォン&モバイルEXPOにも顔出してみました。実は発注やらSFAやらのアプリケーションを見に来た顧客ユーザー部門のマネージャーと一緒に回ったのですが、明らかにそういう雰囲気ではなかったのが印象的でした。今回の展示会は全体的にユーザーフレンドリーではなかった。
逆に言うと、スマホやタブレットが本格的にビジネスシーンに入ってきているというのを感じました。というのも
  • スマホやタブレットの監視セキュリティアプリ
  • スマホやタブレットを企業ネットワークに参加させる機器やソフト
が今回の展示のメインコンテンツであったように感じます。これって、すごいことだと思います。今まではなんとなくおーい流行りだからとりあえず面白いアプリ作っとけよみたいな風潮だったのが、ビジネスで使うためのインフラを整えようよって動きになってきたことで、時代を一歩進めるためには避けては通れない道なわけです。(個人的には監視やられたら怖いですけどね。)
ユーザーフレンドリーではないと言った所以は、こういった傾向は完全に情報システム部門やシステムベンダーの仕事であって、ユーザー部門が考えることではないということです。

最後に少しだけWeb&モバイルマーケティングEXPOにも顔を出しました。やはり企業マーケティングにtwitterやfacebookを使ってどうする?みたいなネタの宝庫で、これはノウハウとしては必須なんだということをあらためて感じました。

全体として、規模は小さくなりましたが、業界の動向は今まで以上に把握しやすい展示会だったと思います。さて、次の春はどうなることやら。どうしても記したかったので10月の日付で残しておきます。

2011年9月10日土曜日

第4回 クラウドごった煮

第4回 クラウドごった煮に参加してきました。まずはじめに、今年の中旬あたりからAWSに興味を持った結果、この界隈の方々と話をさせてもらったりしましたが、皆さん相変わらずいい意味で肩の力の抜けたゆるい雰囲気でやられてますね。そして、皆さんしゃべるのが異様にうまいです。どうすればああいう風に人前で話せるようになるのでしょうか。見習いたいけど見習えない。

さて、今回は海外クラウドの最新動向と国産クラウド事情ということで、一般的に「クラウド」というキーワードでHITするベンダーの中の皆さまが、LT形式で次々とプレゼンしていくといった内容でした。普段は皆さん競合する相手ということで非常にエキサイティングかつ濃密な時間だったと思います。以下で全てのツイートがトゥギャられてますので、お時間のある方は追っかけてみてはいかがでしょうか。
20110909_第4回クラウドごった煮(#cloudmix )

個人的にいくつか気になった点
海外クラウド最新動向
■AWS関連
  • 新リージョン:AWS GovCloud(政府機関向けリージョン)がUSで開始
  • AWS Direct Connect(所謂専用線サービス)がUSでスタート。日本での数ヶ月以内にサービスインの見込み
  • Eclipseに続きVisual Studio向けのToolkitを提供開始
■GAE関連
  • 課金体系が変更されたことについて詳細を話していました。
  • 要するに、ちゃんとやればそれほど高くないよ、と。
■Windows Azure関連
  • 他サービス(たとえばAWSと)VPN接続可能に
  • オンプレ連携を意識している
  • Azure SDK for スマートフォン
  • 多言語で利用可能(RubyやErlangも!)

クラウドのコミュニティ事情
ここで話されていたJAZUGの安東さんの話は非常に興味深かったです。IT系女子会の存在自体は聞いていたのですが、実際どのような経緯でどうのように活動しているかというの聞いて、ピュアなガールたちが真摯に技術に取り組もうという姿勢が見えてよかったです。こういう部分は我々の業界でも男女問わず見習うべきだと思うのですが、果たしてそれほどの熱意を持った若者がいるかどうかは不明です。UST貼っておきます。



Video streaming by Ustream

国産クラウド動向
■BIGLOBE
  • キーワードは「日本品質」
  • セキュリティへのこだわりを感じる
  • 逆に言うと価格メリットが出せないのを「セキュリティ」でごまかしている?
■IDCフロンティア
  • 世界標準、ここでも日本品質
  • CloudStackを利用した他サービスとの親和性の高いクラウド
■IIJ
  • 現在月間売上1.8億円
  • 1社平均月間45万円
  • 会社紹介長すぎて時間足りず
■GMO
  • オートスケールアップ、アウト
  • 月額950円から
■さくら
  • まだ出ていない
  • 性能、安定性、機能、拡張性にこだわった普通のクラウド
■NIFTY
  • 導入実績900社超
  • VPN、FWリリース
  • 送受信10TBまでは無料
  • SDK for Ruby
  • Oracle使えます!!

といった感じでそれぞれのピーアールから特記事項だけ羅列させてもらいました。
このあとでパネルディスカッションだったのですが、そちらについてはUSTを貼り付けておくので興味がある方は見ておいてください。上の各社の発表も入っているので少しボリューム感がありますな。



Video streaming by Ustream

皆さんもツイートされていましたが、やぱり国産ではさくらインターネットの注目度が抜群でした。もちろんまだ出ていないので、田中社長が何を仕掛けてくるのかというのが気になっているんだと思いますが、彼のビジネススタンスもブレがなくてシンプルで非常にわかりやすいですね。
低付加価値にしてコストで勝負するという発想は、普通の経営者では踏み出せないではないでしょうか。そもそも経営者とはもっとギラギラとしていて何でも食ってやるぞ的な雰囲気を持っている方が多い気がしますが、彼の場合は所謂ユルフワ系の雰囲気でいい意味で肩の力が抜けている気がします。


雑感
弊社は、業務系アプリをASPサービスで提供する会社でして、10年前からインターネットを使ったサービス提供という形をとっていたため、当時は業界(主に物流)では割と先進的なことをシステムでやっている会社という位置づけだったようです。私もその頃入社しましたが、当時世間ではASPで業務系システムをやるというのは非常に抵抗が強く、やれインターネットが不安定だとかやれ帳票はきちんと出るのかとか現場では散々いじめられました。現場に行って2000枚の帳票をテスト的に出力して無駄になった紙の束抱えてドヤ顔してたこともありましたっけ。
それから、ご存知の通りブローバンドの普及によって回線に対する不安感は払拭されると同時に、ASPサービスは「SaaS」そして「クラウド」と名前を変えて、名前先行でここまで来ているわけです。弊社も都度サービスの名称を変えながら来ているわけで、これについては社内でも割と感情的にそのマーケティング方法に対しての議論もあるわけですが、営業的には、まあそれもありじゃねーか?と思っています。本来の「クラウド」という定義からは、われわれのサービスもずれているとは感じないからです。要は提供される側がどう受け止めるかということが重要だと思っています。
ただ、今回のイベントで出てきている各クラウド(IaaS)ベンダーや世間的な動向を知らずに「うちはクラウドサービスやってます!」と偉ぶるのは少し違うのかなーという気がしています。まず世の中の大きな流れやビジネススタイル、スタンスを把握した上で、弊社としてはどのような立場、スタンスで業界にアプローチしていくのかっていうのを明確にしておく必要があると思います。ということで、経営者や上役の方々は色々と忙しいと思いますので、現場にいる我々が勉強して正しい現状を社内外に伝えることが重要ですね。
それとまあ、われわれSaaSベンダーとしても、自社でハードウェア資産やネットワーク資産を持つ限界を感じていますから、これからこういったベンダーとまさにcloudmixしていくには何がベストかというのをより進んだ次元で考えていかないといけませんね。つうわけでなんか今度IIJの営業さんが来るみたい。

そういう意味だと今回のイベントは一度に多くの方の話を聞けましたので非常に有意義でした。というのも、私はほぼAWSオンリーしか注目していなかった質でしたので。

最後に国産ベンダーの皆様から出たAWSへの印象を一言で表すとってやつ、あれ少しひがみっぽくも聞こえてしまいましたが、海外、国内両方共是非ぶれないスタンスで良いサービスを提供して欲しいものですね。まとまりませんが、クラウド入り口から中の様子を覗いている非技術者の雑感でした。

後日追記:
第4回クラウドごった煮( #cloudmix )へ行ってきました
2011/09/09 #cloudmix 第4回クラウドごった煮にお邪魔してきました

2011年8月16日火曜日

GoogleとApple

ここのところ、音活の方に熱心でこちらの更新をしていませんでしたが、昨日Googleがモトローラ・モビリティを買収というどえらいニュースが舞い込んできましたので少しだけ考察しました。
今回の買収は総額125億ドルを投じて行われると発表されていて、Googleがサービスやソフトウェアだけでなくついにハードウェアの世界に進出してくると業界は騒然としているようです。そして、このGoogleの動きは、明らかにAppleを意識していると言われています。
確かにGoogleとAppleは比較対照的に取り扱われることが多いようです。しかしながら、両者には圧倒的な違いがあると認識しています。私は以下のように思っています。
  • Appleは帝国
  • Googleは合衆国
Appleは、スティーブ・ジョブズを頂点とした圧倒的にコンセプチュアルな集団を創りだそうとしています。MacやiPad/iPhoneに代表されるように、わかりやすく万人にも受け入れやすく、それでいて統制の取れたハードウェアやソフトウェアを一矢乱れぬ総合力で世の中に次々と投入していきます。そこにはカリスマであるスティーブ・ジョブズのプレゼンテーションから始まる、少し宗教じみた熱狂を感じます。そして民衆は共産主義に飲み込まれていくようにAppleの虜になっていきます。
(Appleと比較するには少し違和感のある部分もありますが)対してGoogleは、色々なサービスを「ベータ」として世の中に投入していき、シンプルにスタートしたはずのサービスがいつの間にか高機能かつ生活に密着したサービスになっています。これは検索エンジン、Gmail、カレンダーやDocsなど全てのサービスに言えることです。
しかしながら、Googleのサービスは、残念ながらAppleのように統制が取れていません。それぞれのサービスが独自に進化しています。根っこの部分ではきちんとコンセプトを共有していると思いますが、例えばこのblogエンジンであるBloggerはGoogleの買収されたサービスですが、ほかのサービスと使い勝手が異なるし、言われなければGoogleのサービスだとわかりません。Appleにはそういうことがありません。

どちらがいいとか悪いとか、そういうことは言うつもりはありませんが、どちらもリスクがあったり、反対に戦略的なものがあると思いますし、私レベルなんかでは到底想像もつかないレベルでの戦略がありそれぞれの内外の攻防戦が繰り広げられているのだと思います。そして、そんなことを考えると少しワクワクしてきますし、生きているうちにある程度の決着が見たいと思います。企業論や組織論を語る上でこの2企業+MSというのは非常に面白い題材になると思っています。
話はそれましたが、帝国のAppleと合衆国のGoogleの切磋琢磨は世の中にとって素晴らしいものを産み出してくれると思っています。人間の英知の結集や努力の結果がもたらすのは人間の幸せだと思うので、歓迎したいしこれからも注目していこうと思います。
それにしても125億の買収って・・・ww

2011年7月26日火曜日

Cloud Days Tokyo 2011 〜オリンパスの社内クラウド構築事例〜

日経BPの無料セミナーCloud Daysが開催されたので行ってきました。今回はのっけからオリンパスの北村本部長による社内クラウドの構築事例発表ということで、ほぼこれだけが目的で行ったような感じでしたので、そちらのポイントだけ少しメモしておこうと思います。オリンパスはCloud Innovation Awardの第1回受賞企業で、社内クラウドの取り組みについては有名だったので興味があったのですが、今日の講演で実態がわかりました。
とりあえず公演中にがんばってメモりましたので貼りつけておきます。


印象的だったのは、クラウドを始めようとしてクラウドになったわけでなく、最適化の結果の形がクラウドになったということ、それと「社内クラウド」という言葉を経営陣への説明のためのツールとして使っていたことです。はじめに進めていたインフラの最適化のひとつの解答がクラウドという形態になっただけということでした。しかしながら、その結果が招いたのは様々な効果的な事象だったとのこと。それは、サーバの納期や統合によるコスト・カットといった一般的に言われている事象にとどまらず、ガバナンスの強化やセキュリティ、BCPの強化にもつながったということで、最後はこの形態(社内クラウド)がITインフラ・マネジメントの集大成であると断言して終了しています。
講演を聴いて、率直な感想ですが、社内クラウドでここまで徹底的な構築事例は聞いたことがないというのと、極端な話、このオリンパスのインフラ、外販できるよねってことです。色々な制約で難しいとは思いますが、そこまで成熟していると感じました。
しかしながら、このプロジェクト、一体いくら投資したんだろうな。半端な金額じゃできないもんな。これが一番最後の私の感想です。


早くも記事がUPされていますので、リンクします。


この講演のあと、呼び出し食らったので今日はここまででしたorz

2011年7月10日日曜日

Re: SIビジネスの流れ(専門SI編)

SIビジネスの流れ
数日前、こんなエントリーが話題になっていたので、零細企業である我々の視点からSIビジネスの流れを書いてみようと思います。ただし、私は業種専門ベンダーの人間なので、そこのところご理解願います。

零細業種専門システムインテグレータ(SI)のビジネスは大きく以下のような流れで進みます。
  1. 集客
  2. 営業
  3. 要件定義
  4. 設計
  5. 製造
  6. テスト
  7. 導入
  8. 検収・請求
  9. フォローアップ
集客
どんなビジネスでも同じですが、まずは見込み客を集めます。システム開発に興味を持ったお客様を探しアポイントを取ります。よく使われるかどうかわかりませんがその手法に、無駄に金をかけてSEO対策を施したホームページを利用する、何をやっていいのかよくわかっていないのに世の中の流れだからとTwitterマーケティングやFacebookマーケティングに手を出し担当者が途方にくれてしまうなどがありますが、結局のところ自社のユーザの紹介や人脈による紹介がもっとも集客確度が高かったりします。
最近では「中国」というキーワードでも集客ができるようです。

営業
アポイントの取れたお客様に直接、自社の提供するサービス、商品の説明を行います。また会社の紹介も同時に行います。お客様が「ある程度の金額」をかけてソフトウェア開発を行いたいと意思表示をされた場合に次の段階に入りますが、「ある程度の金額」にかなりの格差があるので注意が必要です。事前にどの程度の体力がある企業なのかリサーチした方が無難です。
また、決裁権の全くないお客様と話をする場合、興味本位で話だけという場合があるので、新規開拓の場合は、ある程度割り切りを持って臨むことがコツです。
お客様から提案要求があった場合、このフェーズで提案書を作成します。ここでは詳細な要求が引き出せない場合が非常に多いので、見積も「概算で」とお願いされる場合がほとんどで、多くの場合はどんぶり勘定になりがちです。営業系の人間はなるべく安く、開発・運用系の人間はなるべく高く提案したがります。結局は零細、中小ベンダーは提案に金額面のメリットしか出せませんので、役員が大幅な値引きを決断して強引に案件をまとめに行きます。

要件定義
まれに要件定義を営業活動の一環とすることがあるようですが、自滅するので絶対にやめた方が身のためです。上流工程で金を取らないなら一体どこで取るのでしょうか。ここで費用をかけないで片手間にやってしまうと、後続の工程でいわゆるデスマーチに入ります。
案件がまとまると、お客様の要望から実際に開発するシステムの要件を作成します。この段階で、営業中に聞いた話と大きく食い違うことがあります。提案依頼をしたのが情報システム部門で、要件定義にユーザ部門が参加してきた場合、提案時の仕様はほとんど意味をなさなくなります。そのため、「要件が膨らむ」ケースが非常に多く発生します。
最近では、要件定義フェーズを分割してこの成果物で一度検収をあげてしまう準委任契約がトレンドのようです(高井さん談)。確かに。

設計
要件定義後の再見積でたいてい大揉めしますが、それがまとまると設計に入ります。詳細設計、内部設計、外部設計、基本設計、プログラム設計などという単語が乱れ飛びますが、企業によって呼び方、組み合わせ方とその意味するところがかなりまちまちなので、あまり単語に惑わされないようするといいと思います。要するにここでは、要件定義で決まった「何を作るか」に対して「どう作るか」を決めていくことになるのです。ひどい場合は、この工程を飛ばしていきなり製造に入るケースもありますが、このフェーズもドキュメントを残してきっちり仕上げていかないとたいていトラブります。

製造
ひたすらプログラムごりごりごりごり。製造原価を安く上げようとして外注を入れますが、この前の設計フェーズできちんとやれていないケースが多いので逆効果になります。ただし、素敵な設計書がある場合、スムーズに製造が進むことも当然あります。
大事なのは、ここできちんと単体テスト結果を出しておくことです。

テスト
製造が終わるとテストに入ります。この工程も、結合テスト、システムテスト、運用テスト、ユーザーテストなどいくつかの工程に分かれています。製造段階できちんと単体テストされていても、いざ結合テストをやるとまったく前に進まなくなるなんてこともしょっちゅうですので、このフェーズあたりから徹夜モードに入るプロジェクトをよく見ます。
それぞれのテスト工程において、テスト計画とその結果報告が要求されますので、捏造せずにきっちり仕上げましょう。後悔するのは自分たちです。

導入
この工程でもまだテストしながらなんてことが非常に多いです。本稼働前に並行稼動をやる場合もあるのですが、下手をするとここに来て仕様が現場の運用にマッチしないとか、これじゃ使えないとか言い出す現場の方々が現れますので、徹夜モードでとにかく本稼働に間に合わせるために仕様書、設計書度外視でプログラム修正に入るなんていう最悪のケースがあります。契約なんて糞食らえです。これがあとで火を見る序章になったりします。

検収・請求
上記までの通り、プロジェクトは往々にしてトラブりますので導入は大抵の場合遅れます。しかし、導入が完了しようがしまいが、ベンダーは自分たちの都合で検収を上げてくれとユーザに懇願に行くことになります。そうしないと、キャッシュが回らなくなるからです。ユーザもある程度事情を理解していることが多いので、ある一定の条件のもとに検収を上げてくれることも多いです。そうやってベンダーはユーザに対してどんどん負い目を作っていくのです。

フォローアップ
最近はIT全般統制などでドキュメントの整備を非常に厳しく要求されるのですが、導入時にその場その場で対応した突発的な回収などは要件定義書や設計書に残っていないことが多く、担当したSEはそのフォローアップでしばらくの間、手が離れない状態になります。そうこうしているうちに当初の契約でどこまでがシステム化範囲だったのかというのも不明確になり、瑕疵担保期間まで縛り付けられるのをよく目にします。それどころか、保守契約を盾に瑕疵担保期間後も縛り付けられているなんていうのまで見たこともあります。
そうやって赤字は垂れ流されていくのです。


以上、零細SIビジネス上から下まで。

2011年5月28日土曜日

Amazon Web Servicesを検討中

昨日、自社のプラットフォームにAWSを本気で検討しようと思い玉川さん経由で営業さんにご来社いただきました。なんと大谷晋平(@shot6)さんまで、船橋くんだりの小汚いビルにご来社いただきまして恐縮至極ですが、非常に有意義な説明を受け、弊社のエンジニアも刺激を受けたことと思います。
おおたに6号機blog

今回は、展示会のときの私の話を受けて、再度AWSの一般的な説明を弊社の開発系と運用系のSEにしていただき、そのあと更に突っ込んだ話をしました。ネットワークやらデータベースやらミドルウェアやら社会情勢やら各社のライセンスの考え方から法律まで、
弊社の様々な立場の人間から出てくる質問に対して、全く怯むことなくことごとく回答していく営業の新井さんと大谷さん、只者じゃないですね。Amazon Data Service Japanはまだ少数精鋭だと思いますが、このレベルが何人いるんでしょうか。そして、毎日こんなことをやっているかと思うと、すごい環境に身を置いているんだと思います。
今回私の方で実際に提案できるであろう、もしくは間もなく稼働するサービスのプラットフォームに選択できるであろうということで、より具体的にイメージしながらのディスカッションとなったわけですが、やはり課題はネットワーク部分。実際にバックアップシステムとして提案しようとしている顧客は、基幹の受発注兼販売管理システムの設置してあるデータセンターと弊社のデータセンターが専用線で接続されていてこの間で必要に応じてデータ交換が行われています。しかしながらAWSに接続するネットワークはインターネットが基本となるため、基幹のデータセンターとは直接接続はできません。一度弊社のデータセンターを通してから接続することになります。コスト的にもインターネットVPNを使って真面目なDRを構築するのは難しそうなので、取り急ぎはデータを逃がしていつでもそこで稼働できるインフラを準備する提案になりそうです。
来週、こちらで試算をしてみます。果たしてどうなることやら。

2011年5月15日日曜日

プレゼンのうまい人

13日のクラウド コンピューティング EXPOでは、玉川憲さんの講演のほかにサイボウズの野水克也(@nominomi875)さんが自社およびパートナーブースでプレゼンテーションを行うということで、そちらも楽しみにしておりました。野水さんの経歴はtwitterのプロフィールにも書いてあるのでここでは省きますが、もともと緊急営業会議でパネリスト以外で挙手してバシバシ発言していて、その発言に大変説得力があるというか、なんだか共感できた方でした。今回、その緊急営業会議から数日後のこの展示会でプレゼンを見られるということで、サイボウズのブースに出向きました。
サイボウズブースは、野水さんのプレゼンが始まるぎりぎりの時間まで人がいなかったのですが、始まるやいなやどこから出てくるんだってぐらいわさわさと集まってきて、暑いのなんのって。野水さんも汗だくでした。
プレゼンは以下のように進行していきました(認識違いあったらスミマセン)。
  • 東日本大震災後にサポートで東北に入ったこと(写真とともに)
  • 東北では震災の数時間後に建設業界が動き始めた
  • 建設業者が瓦礫を撤去しなければ緊急車両ですら入ってこれない状況
  • 建設業界は今回のような状況の時にすぐに動ける準備が業界内でされている
  • 一方都内では帰宅難民が溢れ、計画停電の影響で多くの企業で社員が自宅待機となった
  • サイボウズは自社グループウェアを利用して全社員を在宅勤務可能にした
  • サイボウズは、平時より在宅勤務、育児休暇などを制度化している(ワークライフバランス)
  • アクセス権の変更などは、簡易的に可能にしておくとGOOD
などなど、東日本大震災時に準備された建設業界が真っ先に動き出し、文字通り「道」を作ったこと、サイボウズでは平時に準備された勤務体系が非常時に大いに役に立ったこと、このあたりを非常に分かりやすく、また関連性のある話題として説明していました。東北の建設業界とサイボウズに共通するのは、
  1. 自律的活動
  2. コミュニケーション基盤
  3. 経験
を可能にしている、もしくは持っていたこと。これは15分弱のミニプレゼンの趣旨です。
すごかったのは、通常こういったプレゼンでは、自社製品のすごいところや機能の説明をされてうんざりすることが多いのですが、それが一切なかったこと。自社の製品の説明については前面に出すのではなく、ツールとして利用されていたことをさらっと説明しただけでした。内容もかなり自らにとってもヒントになりましたし、決して押し売りだったり身勝手な説明ではなく、聞いている人が興味があることから、自社製品のすごさをさりげなく、そして強烈にプレゼンしていました。


終わったあと、野水さんと名刺だけ交換させてもらいましたが、暑くて早く終わろうと必死だったそうです。私と同じく汗っかきのようです。IIJのブースではさらに多くの人を集めてプレゼンしているのを見ました。他のブースに比べて語り口調であるとか、持っているオーラが人を惹きつけるのでしょうが、実際にその内容もかなりのものです。

2011年5月14日土曜日

Amazon Web Services〜玉川憲さんとの会話〜

今週は、11日(水)から13日(金)まで、東京ビックサイトでJapan IT Weekが盛大に行われ、私も金曜日に朝から足を運びましたので、いくつか感想なんぞを書いていこうと思います。今回は、クラウド コンピューティング EXPOで、まともにクラウドビジネスしてるベンダーを見つけよう!とだいぶ前から意気込んでいました。しかしながら、玉川憲(@KenTamagawa)さんのセミナーがあると知るやいなや、もういつの間にか興味はそこだけ。たまたま、5/9に行われた緊急営業会議でその発言が興味深くて気になっていたサイボウズの野水(@nominomi875)さんも、ブースでプレゼンするということで、私にとっては完全に玉川&野水を見に行くイベントとなってしまいました。今日は玉川さんのセミナーの感想と、ブースで会話させていただきましたので、今後の可能性なんぞを書き留めておこうと思います。野水さんのプレゼンについては明日。


朝一のセミナーでしたが、会場は満員で席まで指定されました。3000人ぐらいいた模様で、さらに別室で中継までされていたようです。内容的には、amazonのクラウドビジネスを一般的なクラウドの定義と合わせての説明から始まりました。玉川さんが言うITのニューワールド、要するにクラウド化とは、下記の通りとなります。
  • 初期投資なし、設備投資なし
  • 従量課金
  • ピークに合わせたスケールアップ
  • 数100台のサーバを数分で調達
  • 運用を任せて、本業に専念
玉川さんも一般論で説明かと思いましたが、数100台のサーバを数分で調達というのは、なかなかできるところも言えるところも少ないと思います。また導入事例の中で、某商社がSAPの開発検証環境にAWSを使ったなんて話も出てきて、ビジネスソリューションではそういう使い方が現実的かもななんて思いながら聞いていました。金融系事例で日々の大量バッチ処理に合わせてAWSの使用領域を増やすなんて使い方も面白いですね。
この後、amazon社内の移行事例の紹介に入りましたが、これは興味深かったです。
  • 場所代、NW、人などの隠れたコストも含めた総所要コストを算出
  • 可用性、レイテンシーについては現状を超えるもの
  • セキュリティ要項に厳しく順守し、顧客の信頼を得る
まず、このように内部での審査を厳しく行ったと言います。柔軟なスケーリングなどのメリットを強調するだけでなく、後ろ向きな部分にもきちんと目を向けて評価している、またそれをこのように事例として出せるというのがポイントです。ここで個人的に疑問だったのが、クラウドというと、ネットワーク的に制約が多く、移行やその後の運用に対して、セキュリティ基準を満たせないのではないかということでしたが、インターネットVPNによる社内ネットワークの拡張的なことができるようです(NW弱くてスミマセン)。
それと、ソフトウェアのライセンス問題。これについても、様々なベンダーと協業したり交渉しながらクラウドでの利用についてコンセンサスを得て移行したとのことです。他社ではまだ事例のないOracleについても利用可です。AWSでしか許されていないクラウドでのソフトウェアライセンス利用もたくさんありそうです。
その後、「夏まで作れ!」でDRを早急に実現する方法についてもわかりやすく説明されていました。
ここまで聞いて、これは自分の顧客にも提案できるし、社内でも使えるかもしれないと思い、twitterにつぶやいたところ、玉川さん本人からリプをもらいました。実は、前夜、玉川さんが先日のアメリカのEC2のトラブルについて何か話してくれるのではないかと期待をして「明日は玉川さんは色々話してくれるのだろうか」とつぶやいていたのですが、それに対するリプももらっていたことに気づき、ブースで直接話すしかないと思い、amazonブースに向かいました。


ブースは、盛況でしたのでなかなか営業の方と話すタイミングもなかったのですが、何度か通りががったタイミングでようやく営業の方を一人捕まえることができ、そこで話をしていると、「玉川呼んできます」と、なんと午前中に3000人を前に圧倒的なセミナーをやった玉川さん本人を連れてきてくれたではありませんか!これはありがたかったです。で、質問を畳み掛けたわけです。以下、質問と回答です。
  • 先日のEC2のトラブルをわかりやすく教えて
「人的ミスだよね。ネットワークの切り替え時に設定をミスしちゃってうまく切り替わらなくて、それに起因して別サーバにデータのコピーをしに行こうとしたんだよね。それが複合的に絡んでパフォーマンスが落ちたんだよね。それと、サービスストップを余儀なくさせてしまったHootSuiteやFoursquareは二重化のオプションを契約していなかったんだよね(!)。これはamazonの案内不足だけど、ちょっとボクもびっくりしたよね。」
  • Oracle使えるって、具体的にどうやるの?
「Oracleが利用可能なIaaSはAWSだけだよ。利用は、AWSにOracleをインストールする方法と、RDSでOracleを選択すること。後者は時間貸しで、もうすぐ利用可能になるよ。」
  • INSとかつないでレガシーなEDI手順は使えるの?
「専用線は利用できないんだよ。インターネットが基本だから、トンネリングしたい場合はインターネットVPNを利用してね。」
  • ISMSとか厳しいんだけど、どうすりゃいいの?
「データセンターはISO27001準拠だよ。あとは、ポリシー次第。外にデータを置くなと言われたら利用できないよね。」
  • で、結局いくらぐらいでできるの?
「ここで試算できるからやってみなよ!」

とまあ、こんな感じです。あえて友達口調で書いてますが、実際はきちんとビジネス会話してるますので!悪しからず。玉川さんは、業界ではそこそこの有名人ですが、非常にざっくばらんに話してくれて感じのいい方でした。おそらく年齢もそれほど離れていないのかな。
会話の結果、専用線が引けないというのがやはり影響がでかいのですが、バックアップセンターとしては設計次第で充分採用可能だと思いました。3年前にU社から始まったばかりのICTサービスの提案を受けたときは費用対効果が見いだせないという理由で不採用にしましたが、現時点であれば何かしらの利用がこういったサービスで可能だと思ったのと、やはりAWSは先端をいっているようだということがわかりました。真面目に社内で検討しようと思います。

最後に玉川さんの別のセミナーがWEB上にありましたので、リンクします。




2011年5月10日火曜日

緊急営業会議:3.11後のITビジネスと営業の役割

「緊急営業会議:3.11後のITビジネスと営業の役割」に参加してきました。以前よりZDNetでblogを連載していた斎藤昌義さんが発起人となって開催された会議です。私自身、blogは昨年ぐらいから読み始めた新参者で、この人がどういう話をするのか、どのような考え方かは文章を通してしか知らなかったので興味がありました。このようにITソリューション営業という分野における批評やノウハウを展開する方というのをあまり見かけないからです。当然、先の震災によるビジネスへの影響度合い、震災が引き起こす社会影響の中で我々ITを提案する営業のやるべきこと、やれることそのものにも非常に興味があり、この会議の開催を知ってすぐに応募した次第です。

先に書きますが、個人的に、ITシステムやITソリューションという分野における社会一般の影響力というのはそれほど大きいとは思っていません。今回のようなクライシス(震災、計画停電、原発事故、交通麻痺等の全ての事象を含む)の中では、ITの無力さというのはさらに顕著であると思っています。パネルディスカッションの冒頭で、ITメディアの藤村さんが「被災地ではITどうのこうのなんて次元ではなく、まったく議論の中心になれていない」とおっしゃっていたのが顕著に表していると思います。では、そのような中で我々IT営業は何をすればいいのか、どこでどのように営業活動すればいいのか、そういった趣旨での進行でした。ただ、ここで書くだけで語り尽くせるほどの陳腐な内容ではなく、中身の濃さは半端じゃなかったので詳細は以下のリンクを辿ってください。メディアに掲載され次第、リンクを追加します。


私の方は、若輩かつ端くれながらこのような場に参加させていただきましたので、特に印象に残ったコメントなどを記しておきたいと思います。
  • 地震で特需なんてありえない、中小起業は倒産してしまう、良いことはひとつもない。(丸新システムズ/熊倉さん)
  • 今後はワークスタイルが変わっていく。例えばシンクライアント、デスクトップ仮想化など、そしてコミュニケーションの方法においてTwitterやFacebookなどのコンシューマー向けツールをビジネスで活用する可能性。(ネットコマース:斎藤さん)
  • 在宅勤務においては、パフォーマンスを可視化できる方法論が必要。
  • 実際の営業現場では、データが壊れることに対する危機感に起因する対策が、東北以外の地域で多く案件化している。(リコー)
  • オンプレミスからクラウドという流れの中で、既存のワークスタイルを変えずにシステムの枠組みが変わっていく。(リコー)
  • SMBでは、震災云々以前にITに投資価値があるかどうかの話が前提。明日津波に飲み込まれるなどという危機感はSMBにはない。(富士通)
  • クラウドではなくDCの引合、案件が多い。クラウドは基幹業務に使われることはまだまだ少ないが、実際には基幹業務でこそ必要。
  • 「今」こそ危機感の啓蒙による営業活動が効果的。
  • これまでどおりきっちりと仕事を仕上げることが大事なのではないか。
  • 震災によってITビジネスのファンダメンタルが変わることはない、大きな流れは変わらないはず。投資バランス、スピード、優先順位が変わっていく。(ネットコマース/斎藤さん)
  • 営業は、各ソリューションの専門性を高めて、お客様固有の状況に合わせて事情を見極め提案をしていく必要がある。
  • SMBに対しては、インフラも含めたパッケージングを提案し、低い投資で普通の効果を出していく。(大塚商会)
  • 直近で我々営業ができることをやっていく。お客様が本当に困っていること、節電や計画停電に向けて何が出来るのか、一般的にはどのような対応をしていくのか等、お客様との情報共有をしていくべき。(日本情報通信)
  • 東北では現地の情報共有もままならない。東京ではITツールをただで貸出しますとかやっているし、義援金や復興予算の金額も大きなものだが、それぞれの要因がバラバラでうまくつながっていない。
  • 売れるときは機能と金額を説明していれば売れる。今は、自社が提供しているITサービスの意味は何か、それを伝えられる営業が売れる。
  • お客様の「困った」にどう答えるのか。ITは「困った」を解決する手段の一部である。世の中の常識の変化を共有するという視点で、お客様をガイドしていくのが営業の役割。(ネットコマース/斎藤さん)
丸新システムズの熊倉さんの熱い語り口と新潟での震災後を体験したリアルな話が特に印象的でした。少し残念だったのが、ノークリサーチの伊嶋さんからSMBに対するアプローチの説明要求が何度かあったのですが、うなずける回答が出なかったことです。弊社のようにSMBを主戦場とする中小ITベンダーにとっては最も気になるところでした。

全体として、このような会議に参加したことは、自らをレベルの高い環境に投じてみるということで大変勉強になりました。会場には、意識/志の高い方しかいらっしゃらないので、話を理解し噛み砕くのにものすごく頭を使いましたし、集中しました。熱気もかなりのものでした。今後の営業において、ヒントになる部分がたくさんありました。意識して行動することですね。震災やそれに付随する様々な社会的な影響に対して、私は大きな意味で人間が進化するプロセスのひとつだと思うことにしています。その中でビジネスプロセスをどうやって展開していくか、それを考えながら行動していくことが重要ですね。

最後に、震災で被災された皆さま、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興を願うとともに、自分にも何かできないか、それをもう一度見つめ直そうと思います。